女性がオフィスでパソコンを使って仕事している

個人ブログに追い風が吹いている

今回は、WordPressによるブログサイトを立ち上げるための具体的な内容をお伝えできればと思います。

2025年のGoogleの大幅なアップデートによって、今は個人ブログに追い風の時期だと聞きました。チャンス到来と考えている人もいるようです。SEOにおいてドメイン力の強い大手企業サイトが検索上位を独占している中で、「個人ブログは勝算が低すぎる」と思われていた方も多いと思います。

でもこのごろのGoogleは、実際の体験談をベースとした記事などを高く評価しているようです。大手企業の情報は正確性や信頼性という面では価値が高いものの、実際の経験をもとにしたリアルな生の声にも、読者の高いニーズがあるということでしょう。

こうした点を踏まえると、自分がどんな内容のサイトを作るといいかが見えてきます。

戦う前に戦略を練る──テーマ選びがすべての土台

群雄割拠のWeb戦国時代に活路を見出すには、戦う前によく戦略を練らなければなりません。

何よりも大切なのは、読者にとって価値ある情報、「読んでみて為になったな」と思ってもらえるような情報を提供することです。共感を得られることや、再現性のある内容かどうかも重要でしょう。読者を引き付ける、ある程度の文章力も必要です。

あまりにもターゲットを広くし過ぎると、書いている内容が読者の琴線に触れるものとはならないかもしれません。「特定の読者の心に深く刺さるような、特化した内容のブログがいい」という人もいます。いずれにせよ目標は、読者が心を刺激されて、やる気になり、健全かつ有益なことへチャレンジできるよう背中を押すことです。

まとめると、「自分が経験してきたこんな情報は他の人の役に立つかもしれない」「自分もぜひ他の人に伝えたい」と感じられるテーマを選ぶことです。そうすれば自然とネタも途切れることなく見つかるはずです。

ブログは継続して積み上げていくことで、時間はかかりますが、後になって力を発揮してくれる財産です。有形の財産になるかは分かりませんが、少なくとも無形の財産になっていると私は感じています。本当に、ブログを続けることで様々な恩恵を受けてきました。

始める前に知っておきたい注意点

ただ、注意すべき点もあります。ブログの運用にはかなりの時間と労力が必要になります。仕事や家族サービスの時間、子育てや介護など、いろいろな事情でとても忙しい生活を送っている方は、逆に負担やストレスを感じてしまうかもしれません。始めたはいいものの中途半端になって、ずっと心に引っ掛かっている──そうなるくらいであれば、少し時間にゆとりができた段階で始めた方が良いかもしれません。

また、アドセンスやアフィリエイト、純広告などの収益を目的としている場合は、YMYL(健康・お金など人生に重大な影響を与える分野)は避けたほうがいいという専門家の意見もあります。この分野は専門機関や企業サイトが優先的に評価されるため、個人ブログには不利だからです。

ですから、ブログを始める前によく考えてみてください。目的や目標がしっかりしていれば続けやすいですし、楽しく続けられるかもしれません。実際、私にとってブログの運用に使っている時間は、とても有意義な時間です。

全部自力で作るか、AIを使うか

ブログの方向性が決まった後は何をするとよいでしょうか?まず、全部自力で最初から構築していくのか、それともAIをある程度使って柔軟に構築していくのかを決めると良いでしょう。

勉強の一環として、サーバーやドメインの購入からテーマ化まで、すべて自力で行っていきたいという方もおられるでしょう。それも本当に力がつく良い方法だと思います。

私はすでにWordPressの学習経験がある程度あったので、ブログを立ち上げる時には最初からCodexとClaudeの併用で、ガンガンAIを使っていきました。そのおかげで、サイトの公開まで短期間でスムーズに進めることができました。

私の実例:CodexとClaudeの「二刀流」でオリジナルテーマを作った

ここで、私が実際にどうAIを使ったかをお話しします。

最初はCodexでHTMLファイルからサイトのベースを作成しました。その後、PHPへのテーマ化(WordPress化)の段階で、ClaudeがCodexのコードの足りない点や弱点を数多く指摘してくれました。その指摘を踏まえて、本番環境の運用にはClaudeが生成したコードをメインに採用しています。

面白いのはここからで、Claudeのコードでも運用を続けると盲点が出てきます。そこで現在も、Codexで定期的にサイトを検査しています。「Claudeが見落とした点をCodexが発見し、Codexの不足をClaudeが補う」という体制です。この連携のおかげで、セキュリティが安定し、表示速度の改善にもつながりました。

1つのAIを盲信するのではなく、AI同士に相互チェックさせる。これは実際にやってみて確信した、二刀流ならではのメリットです。

ほかにも、使い分けのコツがいくつかあります。

画像生成はCodexが得意なので、画像はCodex中心に作成しています(ただしクレジットの消費が早いので、継続的に使うなら有料プランへの課金が現実的です)。また、CodexやClaudeにはブラウザを直接操作する機能があります。機密を扱う業務では控えた方がよいですが、個人ブログの操作なら作業効率が劇的に上がります。利用する際は、ブログの情報がAIの運営元に学習利用されないよう、プライバシー設定を確実に施しておきましょう。

もう1つ、地味に効くのが「プロンプトの資産化」です。よく使う指示文(プロンプト)をメモ帳に保存しておき、毎回打ち込むのではなくコピペで運用する。これだけで作業がかなり速くなります。特にAIにブラウザ操作を任せる場面では、勝手に動かないよう制御するプロンプトをあらかじめ渡しておくと事故防止になります。私が実際に使っているプロンプトは、AIが劇的に使いやすくなる。私が毎回貼っている3つのプロンプトで詳しく紹介しています。

AIに任せられる作業と、人間に残る仕事

「そこまでAIができるなら、人間のやることは無くなるのでは?」と思われるかもしれません。実際、AIエージェントによる管理画面の操作はすでに現実のものになっていて、操作自体は人間にしかできないという時代ではなくなりつつあります。

それでも、人間にしか担えないものがはっきりと残ります。

1つ目は「判断と責任」です。何を公開するか、この変更でサイトが壊れないか、誤情報が含まれていないか──最終判断は人間の仕事です。AIは操作はできても、責任は取れません。

2つ目は「検証する力」です。AIの作業結果が正しいかを見抜くには、管理画面やWordPressの仕組みをしっかり理解している必要があります。自分が理解できていないことを検証することはできません。

つまり「操作は代替されるが、判断や決定の責任は人間にある」ということです。だからこそ、実務でAIを使うとしても、自分のブログで仕組みを触って理解しておく経験には大きな価値があります。

少し話が広がりましたので、ブログの構築に話を戻しますね。

テーマはオリジナル?それとも既存テーマ?

大切な点ですが、WordPressによるサイト運用は初学者にとって難しく感じる場合も多いと思います。ですから、SWELL(有料)やCocoon(無料)などの評判の良い既存テーマを使うことを検討するのも、良い選択だと思います。何が何でも自作のオリジナルテーマを使わないといけないわけではありませんので、その辺はよく考えて決めることをお勧めします。

判断材料を整理すると、こうなります。

オリジナルテーマの価値は、何といってもスキルが身につくことです。HTMLからすべて自力で作る経験は、既存テーマをそのまま使うよりも技術力を証明する優れたポートフォリオになります。テーマの内部構造やプラグインの選定・設定を実践で学びたい人にも向いています。

一方で、オリジナルテーマには覚悟が必要な部分もあります。表示速度です。自作テーマでは高速化の対策をすべて自力でやる必要があり、計測ツールでスコアや遅延の原因を確認して、的確に修正するスキルが求められます。正直、ここの難易度は高いです。SWELLのような人気の既存テーマは、開発者が高速化の仕組みを組み込んだ状態で提供しているので、最初から速い状態で始めやすいと言われています。

ここで整理しておきたいのですが、よく一緒に語られる「SSL・高速化・セキュリティ」は分けて考える必要があります。SSL化はテーマではなくサーバー側の機能で、エックスサーバーやConoHa WINGなら無料のSSLがほぼ自動で設定されます。セキュリティもテーマの仕事ではなく、ログイン保護などの最低限の設定はどのテーマを選んでも自分で行います。テーマ選びで大きく変わるのは、主に表示速度です。

私はこのブログを自作テーマで運用していて、PageSpeed Insightsで計測しては原因を特定し、自力で対策する経験を重ねてきました。おかげで「SSL化」「高速化」「セキュリティ」といった言葉を、表面ではなく意味として理解できるようになりました。この経験は実務でもそのまま活きています。

既存テーマで立ち上げたとしても、管理画面での各種設定、プラグインの選定、バックアップの仕組みづくり、Search Consoleでの分析など、学べることはたくさんあります。最初の段階で公開までに2か月も3か月もかかってしまう人もいるようなので、ひとまず最短で公開することを目標に、AIや既存テーマを使ってみるのも1つの手です。時には割り切って考えることも大切だと思います。

ちなみに、プラグインを使った実例を2つ紹介しておきますね。バックアップについては、私はUpdraftPlusというプラグインで自動化し、Googleドライブに保存されるようにしています。毎日11時頃に確認メールが届く仕組みにしているので、取り忘れが構造的に起きません。どのテーマを選ぶにしても、こうした「失敗しても戻れる仕組み」を最初に作っておくと、安心してサイトをいじれるようになります。

また、お問い合わせフォームを作るときも、Contact Form 7という定番プラグインがあります。日本の開発者が作っているため日本語の情報が多く、初心者でも扱いやすいので、お問い合わせフォームを自力で作らなくても簡単に導入できます。アフィリエイトなどの収益化を考えている方は、お問い合わせフォームと一緒に、プライバシーポリシー・免責事項・運営者情報も固定ページとして用意しておくことをお勧めします。読者と広告主の双方から見たサイトの信頼性が上がりますし、ASPの提携審査でもこうしたページの有無は見られることが多いからです。

サーバーはどこを使う?──エックスサーバーとConoHa WING

ではサーバーはどこを使うと良いでしょうか?エックスサーバーとConoHa WINGが特に有名かもしれません。私はエックスサーバーで契約しました。基本的には、サーバーを契約した会社でドメインも取得し、そのままWordPress公開まで進むことが多いと思います。

ConoHa WINGはどうでしょうか?私は先日、ConoHa WINGの主催するウェビナーに参加したのですが、最後の方でConoHa WINGでのWordPress公開までの流れを、実際に共有画面で見ることができました。エックスサーバーとほぼ同じような手順だなと感じました。初心者にも分かりやすくWordPressサイトの公開までできるようになっていて、次にサーバーを契約するときにはConoHa WINGも使ってみたいと思いました。

調べてみると、ConoHa WINGには次のような特徴があります。「WordPressかんたんセットアップ」という機能があり、サーバー契約と同時にドメイン設定・SSL設定・WordPressのインストールまで自動で完了します。独自の高速化技術を搭載していて、表示速度は国内トップクラスとされています。長期契約のWINGパックなら独自ドメインが2つ永年無料になり、自動バックアップも標準で付いています。ウェビナーで受けた「初心者に優しい」という印象は、こうした機能の裏付けがあってのものだったようです。

どちらを選んでも、WordPressブログの立ち上げでつまずくことは少ないはずです。料金やキャンペーンは時期によって変わるので、契約前に公式サイトで最新情報を確認してください。

実際の契約からサイト公開までの具体的な手順は、AIを使ったWordPressブログの始め方で詳しく紹介しています。

AIライティングの正しい使い方──体験を「120%」にする

ブログを公開した後にも、記事の作成などが定期的に必要になります。

記事の執筆にもAIは使えますが、ここには明確な落とし穴があります。AIに完全に任せて「体験談」を書かせると、質が著しく落ちるのです。丸投げで作った文章は、読者の心に刺さりません。

私が実践しているのは「80%〜120%」の考え方です。自分のオリジナルの体験を100%の状態でAIに渡せば、表現力を高めて120%に引き上げてくれます。自力で80%まで書ければ、AIが不足を補って100%に仕上げてくれます。ゼロから書かせるのではなく、核になる体験は必ず自分で書く。AIの役割は補完と強化です。

もう1つ、AIが本当に得意なのは裏付けのリサーチです。自分の主張をサポートする客観的なデータや資料を素早く探してくれます。自分の「体験談(主観)」に、AIが探した「データ(客観)」を掛け合わせると、説得力のある記事を効率的に作れます。

教材では教わらない、その先の話

最後に、少し先の話をします。実務の世界では、Gitの利用だけでなく、FileZillaやWinSCPといったツールでサーバーに接続し、ファイルを直接アップロード・ダウンロードする作業が日常的に求められます。場合によってはSSHトンネルや踏み台サーバーの知識も必要です。これらは実務でほぼ毎日必要になるのに、一般的な学習教材でここまで実践的に扱うものは非常に少ないのが実情です。

そして、本番サーバーのファイルを直接操作するのは大きなリスクを伴います。失敗するとサイトが真っ白になったり、システム全体に重大な影響を及ぼしたりします。クライアントのサイトであれば、最悪、損害賠償のトラブルに発展する危険すらあります。

だからこそ、自分のWordPressブログをあらかじめ立ち上げて、ファイルのアップロード・ダウンロードを自分のサイトで体得しておくことには大きな意味があります。失敗しても困るのは自分だけ。この「安全に失敗できる環境」で経験を積んでおくと、実務で本番環境に触れるときの恐怖心がまったく違います。

まとめ

個人ブログに追い風が吹いている今は、始めるには良いタイミングです。ただし、勝負を分けるのは戦略です。自分の体験を核にしたテーマを選び、AIは「補完と強化」に使い、テーマとサーバーは自分のスキルと目的に合わせて割り切って選ぶ。

ブログの立ち上げは、それ自体が学習であり、実務の予行演習であり、そして続ければ財産になります。この記事が、これから始めるあなたの背中を押せたら嬉しいです。

ティエラ

40歳を目前に、未経験からプログラミングの学習を始めました。今はフルリモート・フルフレックスのコーダーとして働いています。遠回りした失敗も含めて、正直に記録しています。