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プログラミング学習の教材として、デイトラのWeb制作コースを検討している方は多いと思います。noteなどでも肯定的なレビューをよく見かけますが、「実際どうなのか」「自分に合うのか」までは分かりにくいですよね。
そこでこの記事では、実際に受講し、現在はフルリモート・フルフレックスのコーダーとして働いている私が、カリキュラムの中身を初級編から実務編まで具体的にレビューします。良かった点だけでなく、つまずいた点や「こういう人には向かない」という点まで正直に書きました。
結論:作り込まれた良教材。ただし「Web制作の仕事」を目指す人向け
先に結論です。デイトラのWeb制作コースは、時間をかけて作り込まれたことがはっきり伝わってくる教材です。HTML/CSSの基礎からWordPress、さらに実務スキルまで、1つの教材で一貫して体系的に学べます。
ただし、これは「Web制作(コーダー)の仕事ができるようになる」ことに特化したコースです。誰にでもおすすめできるわけではないので、まず基本情報と向き不向きから整理します。
基本情報(2026年7月時点)
- 料金:129,800円(税込)の買い切り型
- カリキュラム閲覧:無期限(購入後ずっと見られる)
- 質問サポート:1年間(Discordで質問し放題。メンター稼働は12時〜22時)
- 課題レビュー:中級編・上級編で計2回、プロによる品質チェックあり
- 学習期間の目安:初級・中級・上級が各30日構成。平日2時間・休日4時間程度の学習を想定
- 別途かかる費用:サーバー代(推奨のエックスサーバーで月990円ほど)
- 補足:専門実践教育訓練給付金の対象講座になっており、条件を満たせば受講料の大幅な補助が受けられます(受給には条件があるので公式サイトで要確認)
教材選びの前に
デイトラ Web制作コース
コーダー(Web制作)の仕事を目指す人向けの買い切り教材です。まずは公式サイトで最新の料金とカリキュラムを確認してみてください。
※料金やサポート内容は変わる可能性があるので、最新情報は公式サイトで確認してください。
向いている人・向かない人
向いている人
- コーダーとしてWeb制作会社への就職・転職を目指す人
- 副業やフリーランスでWeb制作案件を受注したい人
- 独学で挫折した経験があり、質問できる環境と決まった道筋がほしい人
向かない人
- WordPressの学習に時間を使いたくない人。このコースは上級編・実務編の大部分がWordPressです。ここに価値を感じないなら、受講料の多くが不要な内容になってしまいます。
- コーダーを経由せず、フロントエンドエンジニアを目指したい人。ReactやNext.jsといったモダンフロントエンドの内容はこのコースには含まれません。この方向なら、デイトラでも別の「Web制作アドバンスコース」がReact/Next.jsを扱っているので、そちらや他の教材を検討したほうが後悔しないはずです。
つまり「不要な内容が詰まった高額な教材」になるか「実務に直結する良教材」になるかは、目指すキャリア次第です。ここを最初に確認してください。
ここからは、各編の内容を受講者目線でレビューしていきます。なお、DAY番号は編ごとに振り直されるので、以下では「初級編DAY7」のように編とセットで表記します。
初級編:HTML/CSSとJavaScriptの基礎を「実践形式」で
初級編は、講師と一緒にHTML/CSSでレスポンシブコーディングを行っていく構成です。完成したサイトを見ながら「どうコーディングすれば要素を1つ1つ配置できるのか」が分かりやすく解説されており、比較的早い段階でコーディングの基本スキルが身に付きます。
特に重要なのが**初級編DAY7「ゼロからサイトを作ってみよう③」の「02 レスポンシブ対応しよう!」**です。ここではコーディングに必須の検証ツール(Chromeのデベロッパーツール)を使った、レスポンシブ対応の実践テクニックを学べます。スマホ・タブレット・PCサイズへの対応はGoogleのSEO的にも重要で、実務では必須の作業です。この部分をプロの解説で学べたのは大きかったです。
JavaScript・jQuery学習編も良い内容でした。特に初級編DAY19「よくあるアニメーションを自在に作れるようになろう」では、次の実装を1つずつ作ります。
- ボタンクリックでアラートを表示
- アコーディオンメニュー
- トップへ戻るボタン
- ドロワーメニュー
- フォームに入力された値をアラートに表示
どれも実際のサイト構築で頻出するパーツです。初学者がすんなり理解できる部分ではないですが、繰り返し見て習得する価値があります。私はドットインストールでもJSのDOM操作を学びましたが、デイトラの解説も同じくらい分かりやすいと感じています。
デイトラが優れているのは、Web制作に必要なJSの知識「だけ」を教えてくれるところです。木の幹(Web制作の仕事)を学びながら、枝葉は副次的に触れる構成なので、本題から学習内容が逸れません。「Web制作の仕事ができるようになってもらう」という制作者の意図が一貫して伝わってきます。
また、初級編DAY20には「ChatGPTのプログラミングへの活用方法」というレッスンがあります。エラーメッセージの理解やコードの解説にAIを使う方法など、今の時代の初学者が知っておくべき内容です。
中級編:Figmaのデザインカンプから、実務さながらのコーディング
中級編では、Figmaのデザインカンプをもとに実際にコーディングしていきます。実務のコーダーの仕事は「デザインデータを忠実にコードで再現すること」なので、極めて実務に近い形のレッスンです。コーダーになるうえで、この中級編は欠かせません。
うれしい特典として、デイトラ受講生はFigmaの**エデュケーションプラン(教育プラン)**を申請でき、開発モードなど有償プランの機能を無償で使えます。AIが台頭している2026年現在でも、FigmaはWeb制作会社で必要不可欠なツールです。実際の案件と同じ環境で練習できるのは大きな利点です。
後半の「実務でよく使うアニメーションの付け方編」では、ドロワーメニュー、アコーディオン、スライダー、モーダル、スムーススクロールなどを動き込みでコーディングします。正直難しいですが、一度勉強して頭に入れておくと、実務でいざ必要になったとき「確かこういう仕組みだったな」と思い出せます。実務ではAIにコード案を出してもらうことも多いのですが、この「なんとなく頭に入っている」状態があるかどうかで、AIの出力を判断できるかが大きく変わります。
上級編:WordPressのオリジナルテーマ制作
上級編はいよいよWordPressです。正直、大変です。でも、この上級編を一通り学んでおけば、WordPressを学習していないコーダーと比べて、任せてもらえる仕事の幅は広がると思います。私自身、実務でこの部分によく助けられています。
上級編ではまずPHPとデータベースの基礎を学び、そのうえで静的サイトのHTMLファイルをPHPファイルに変換して「テーマ化」していきます。テーマ化すると、WordPressの管理画面からテーマを有効化するだけでサイトを表示できるようになります(かなりざっくり言えば、ですが)。
WordPressは静的サイト制作とは構成がだいぶ違うので、戸惑ったり苦手意識を感じたりするかもしれません。私も最初はとっつきづらいと感じましたし、「WordPressはオワコン」という声を聞いてあまり良いイメージを持っていませんでした。しかし実際に学んでみると、案件数の多さも含めて、とても役立つスキルです。
デイトラが親切なのは、初学者がつまずきやすい部分で、繰り返し同じような説明をしてくれるところです。繰り返し部分の動画を省かずに編集してくれているので、取り残されずについていけますし、反復学習になるので記憶も定着しやすいです。管理画面の操作に慣れるまで、個人的な体感で20時間ほどかかりましたが、そこもしっかり解説されています。
さらに、サイトを公開して終わりではなく、保守運用まで学べます。
- 上級編DAY33:メタ要素・ソーシャルシェア・XMLサイトマップの設定
- 上級編DAY34:サイトの表示速度を上げる
- 上級編DAY35:セキュリティ対策
実務編:ブロックテーマ、Git、SEO、そしてFigma MCP
Web制作コースには実務編まであります。上級編で学ぶのはWordPressの一般的なテーマ(クラシックテーマ)ですが、実務編ではWordPressが推奨する新しいブロックテーマの構築も学べます。WordPressだけでかなりのボリュームなので、上級編と実務編をしっかりこなせば、だいぶWordPressに慣れた状態で実務に臨めます。未経験からWeb制作会社に入る人にとって、これは自信の根拠になります。
実務で必ず必要になるスキルとしては、**実務編DAY32「Git / GitHub / Sourcetreeを使ってバージョン管理」**が特に役立ちます。中でも「06 ローカルリポジトリとリモートリポジトリをSSHキーで接続しよう」は、一度設定しておくとそのまま実務で使えて便利です。Gitは意外と難しく、本当に慣れるのは実務に入ってからだと思いますが、事前に知っておくだけで戸惑いと不安がずっと軽減されます。
他にも実務編には、次のような内容があります。
- 実務編DAY22「SEO関連の設定」:Web制作会社で働いているといずれ回ってくるタスクです
- お問い合わせページや404ページの作成:サイトの信頼性を高める定番スキル
- NoCodeでサイトを作ってみよう:STUDIO編
- Figma MCPを活用した爆速コーディング術:AIエージェントにFigmaのカンプからコーディングさせる、今後ますます重要になる内容
少し特化したスキルも含まれているので、キャリアの中で必要になったタイミングですぐ学べるのがありがたいところです。
受講後の話:フルリモート・フルフレックスのコーダーになれた
ここまでカリキュラムの話をしてきましたが、一番伝えたいのは「学んだことが実際にどう役立ったか」です。
私は受講後、フルリモート・フルフレックスで働けるコーダーとして就職できました。レスポンシブ対応、セマンティックなHTML、Figmaのデザインカンプからのコーディングを理解できていたことが、就職活動での自信になりました。
面接では「WordPressは使えますか?どれくらい使えますか?」と聞かれました。そのとき「ある程度使えます。WordPressを扱った教材で学習しているので、勤務開始日まで学習に励みます」と具体的に答えられたことは、内定を勝ち取れた大切な要素だったと感じています。学習の裏付けとなる教材を持っていることは、未経験者の面接で確かな強みになります。
そして実際に実務に就いてみると、仕事は企業のコーポレートサイトの運用代行などが中心でした。つまり、WordPressができないと仕事にならなかったのです。「WordPressはオワコン」と聞いて学習を迷っている人にこそ、この現実は知っておいてほしいところです。
私はバックエンド領域も学習していたので、WordPressと掛け合わせることで、次のようなタスクをこなすことができました。
- SEO対策、noindexやcanonicalの対応
- All-in-One WP Migrationを使ったテスト環境の構築
- カテゴリースラッグを使ったパーマリンク設定の変更、URL変更
- 固定ページ・投稿ページの構成、テーマファイルエディターでの編集
- FileZillaを使ったサーバーへのファイルアップロード
これらの土台になったのが、上級編・実務編で学んだWordPressの知識です。ちなみにAll-in-One WP Migrationは上級編DAY32「開発したWordPressサイトを本番環境に移行する」でも扱われているので、実務で使うツールを教材で先に学べる良い例だと思います。
正直に感じたデメリット
良い点ばかりでは参考にならないので、気になった点も書いておきます。
- 決して安くはない。129,800円は独学の書籍代と比べれば高額です。ただ、閲覧無期限・質問1年・課題レビュー付きであることを考えると、スクールとしては最安級です。
- WordPressとGitは普通に難しい。「分かりやすい教材」であって「楽な教材」ではありません。想定通り進めるには平日2時間・休日4時間程度の学習時間の確保が必要で、挫折ポイントは確実にあります。
- メンターへの質問は教材範囲の技術的な内容のみ。営業や案件獲得の相談は範囲外です(別サービスとして提供されています)。転職保証もありません。
- モダンフロントエンド(React等)は範囲外。前述の通り、フロントエンドエンジニア志望の人には内容がミスマッチです。
まとめ:教材の質は、学習者のスキルの質に直結する
デイトラのWeb制作コースは、初級編でコーディングの基礎、中級編でデザインカンプからの実践的コーディング、上級編でWordPress、実務編で現場のプラススキルと、「Web制作の仕事ができるようになる」という一点に向けて設計された教材です。普通なら教材を1つ1つ買い揃えないといけない内容を、一貫した流れで学べます。
決して安い金額ではありませんが、教材の質はそのまま学習者のスキルの質に直結します。名前が知られていて、ある程度価値が実証されてきた教材を選ぶのは合理的な選択です。実務に就いたとき「本当に役立った」と感じられる教材を選んでおくべきで、私にとってデイトラのWeb制作コースはまさにそういう教材でした。
コーダーとしてWeb制作の仕事を目指すなら、候補の1つとして検討する価値は十分にあります。購入したときの率直な気持ちは「デイトラWeb制作コースを購入して感じたこと」に書いています。逆にWordPressに時間を使うつもりがないなら、別の教材を選んでください。それがこの記事の一番正直な結論です。
※本記事の料金・カリキュラム情報は2026年7月時点のものです。最新情報は公式サイトでご確認ください。
